TRPGをした話4

TRPG前回までのあらすじ

高層ショッピングモールの屋上に不時着した原大和と青田葵。二人は協力してここを脱出し、エリア86を目指そうとする。サーフボード、方位磁石、ペンチを順調に手に入れ、救助を呼ぶ二人。しかし救助が到着するのは当分先になるという。さらに青田は7階、家具エリアでの探索途中、足を負傷してしまう。原は顔色の悪い青田を抱きかかえてレストランフロアへと移動。道すがら互いに心情を吐露することで、二人は必ず生きてエリア86に行こうと決意を新たにするのだった。ところがなにやら青田の様子が――「大和さん、必ず生きて、エリア86に辿り着きましょうね」

 

 

ホビーマウンテン見取り図

10階 屋上
9階 映画館
8階 レストラン
7階 家具屋
6階 電気屋
5階 スポーツ・レジャー
4階 本屋・CDショップ・文房具
3,2,1階 浸水

 

現在の浸水度

5階が完全水没

 

セッション中の会話は発言者の名前を色わけしてあります。

 

注釈が入ってるところは用語の説明か私の一言コメントです。

 

 

※ ※ ※

 

 

(一同、8階に移動

 

 

:じゃあ青田さんに応急手当、再チャレンジしたいです!

 

――どうぞ!

 

(原が手当60でロール)(同時に水面上昇、6階が半分水没

 

:24成功! 回復量は1D5で……5!!!!!

 

青田:3減少で5回復「骨折治ったし筋肉ムキムキになりました」

 

――運命的すぎるダイス

 

青田:愛ですね

 

:愛ですな

 

(青田、HPが8→12)

 

青田:青田は痛みがすっかり収まって顔色もよくなりました。「原さん、ありがとうございます」(呼び方が原さんに戻る)

 

:これだから処女は!! ※原は一度も呼べてない模様

 

青田:精神DTの壁は高い

 

:「いえ、元気になったようでよかった。このフロアは……」言って、原は当たりを見回します。「レストランフロア、ですか」

 

青田:レストランフロアか〜目ぼしいものがあるか微妙なところですね 食べ物とかしかなさそう*1

 

GM、ダメ元で目星が買い物ポイント振って各レストランのテーブルがさっき言ってた木材か確認しても大丈夫?

 

――いいですよ

 

(原、買い物ポイント×4=32でロール)

 

青田:じゃあその隙に私は演出をします GMGM*2

 

:原は気づかずロールしてます。……66、失敗ってことはテーブルは見つけられなかったみたいですね

 

青田:ではレストランのテーブルを確認しては溜息をつく原さんに聞こえないように、青田は囁きます。

 

青田:「あのサーフボード。サーフボードって、一人でだって乗るのも大変じゃないですか。安定だってしないし。それを」 青田はここで躊躇いがちに言葉を切りました。一度唇をきつく引きますんで、息をひとつ落として。 

 

青田:「それを、いくら2枚組んだからといって、二人で乗って。雨でメーヴェが墜落するほどの天気の残滓が残る中。二人で救助船を待つまでの間、持ちこたえるなんて可能でしょうか。本当に、できるんでしょうか?」 ひとりの方が、生き残れる確率は高いんじゃないでしょうか。*3

 

:じゃあここは敢えて大和のモノローグなしで行きます! それでGM,事前確認したいんですけど、いいですか?

 

――はい?

 

:原が青田さんを、例えば無理にドアの向こうに押し出す、とかいう動作した場合、彼女が抵抗するならSTR対抗ロールですか? もしSTR対抗なら、期待値教えてほしいです*4*5

 

――るるぶの抵抗表を見ると、あおいちゃんのSTRが11で原さんのSTRが13なので、60ですね。ダイスの出目が60以下で成功です

 

:よし、いける!ありがとうございます!*6

 

青田:悲しみの気配

 

:こ、幸運ロールさえ成功すればだいじょうぶだから……。テーブルが駄目なら、原は多分もう思いつけることはなさそうかな。

 

青田:なら特に何も発生しない感じかな 一応目星振ってもいいですか?確認に

 

――よろしい

 

(青田が目星45でロール)

 

青田:68失敗wwww

 

青田:とりあえず、サーフボードをワイヤーで繋げるなどしてみます?二人とも制作振ってないのがあれですが…*7

 

――では原さんが木材を探すのに失敗した、その次の行動ですね

 

青田:製作初期値、5%かあ(しろめ

 

:レストラン、映画館、屋上でそれぞれ3回チャレンジできるから(震え声*8

 

(青田、製作5でロール)

 

青田:32で失敗。デスヨネー

 

:知識ロールで成功したらイカダの作り方思い出した、ってことでプラス補正なりませんか?*9

 

――じゃあねえ……自分の持ち物を生かしてなにか確率上がりそうなことしてください。それがGMの心を動かしたら、補正採用しましょう

 

青田:小さい数珠でダイスの女神に一心不乱に祈りを捧げます

 

:ロケットペンダントと黄色い指輪を見下ろし、元恋人と受けたライフセーバー講習、簡易で丈夫なイカダの作り方を思い出そうとします。*10

 

青田:原さん堅実的すぎて青田がガチのアホに

 

:原はついでに手持ちのワイヤーも使います。イカダ作りに。(しかし元恋人に未練たらたらである、この男)

 

――なるほどなるほど。……どっちも最高!!!!! ふたりとも製作+12%!!!!!!*11

 

:17ですか……では、いきます!

 

(原、製作5+補正12でロール)

 

:61の失敗……ちょっと失恋の痛みまで思い出してしまったようですねえ……

 

――ではお二人とも筏を作ることができなかったようです。

 

青田:よし、次の階上りましょう

 

:「うまくいかないもんですね……昔は確かに、こうやってたんですけど」

 

青田:というか

 

:はい。

 

青田:その原さんの様子に、青田、少々、ほんの少々ですが、ほんの少し、なんとなく、むっとしています。心なしか、眉根にシワが寄っています。*12

 

青田:青田は足早に次の階に登ってしまいました

 

:原は驚いたように瞬いて、肩を落としました。元恋人もよくこうやって怒っていたなあと、やっぱりぼくは駄目な男なんだなあと落ち込みながらフロアを上がります。*13

 

 

(一同、9階へ移動

 

 

青田:これは駄目な男(確信)(嫌いじゃない)(むしろ好き) さて、とうとうお待ちかねの映画館フロアですか

 

:次は映画館フロアですね! 映画館ってなにかあります?

 

青田:目星しましょうか。モニターと椅子があるイメージしかない

 

(青田、目星45でロール)(同時に水面上昇、6階が完全水没

 

青田:お、久々の16で成功した!

 

――じゃあ成功したので、映画館についてです。……無人の映画館。数年前の映画のポスターが貼ってある。世界中で浸水が進むにつれて、新作映画が作られることもなくなってしまったのだ。ポスターに書かれた映画はプレイヤーたちも一度は見たことのある内容だった。……あとは、映画館に置いてそうなものがだいたいあります。ポップコーンの入れ物とかですね。さすがに食べ物は残ってないけど

 

青田:正直一番役に立たなさそうなフロアだな……と思ってたんですが、その通りあんまり思いつかないですね*14

 

GM、バックヤードは入れますか?

 

――入れますよ

 

青田:すごくTOKIO的な発想をするなら、ポップコーンのプラカップを大きなビニールにたくさん詰めて浮かすと結構浮くんですが……というかビニール袋いっぱいつけるだけで結構違う。さすがにナシかな 暴風雨ですしね

 

:バックヤードなら、テープ類も多分あるしなんならゴミ袋に空のプラスチック飲み容器フタ付きガサガサ詰めたら浮袋みたいにならんかなーと*15

 

青田:もうここまで来るとヤケですね やっちゃいましょやっちゃいましょ お買い物ポイントこれ使います?

 

――使いますね。でもひとかたまりいくらって感じですね。量り売りお菓子みたいなかんじで*16

 

:多分屋上にはめぼしいものなさそうですし使い切ってもいいのでは?

 

青田:そうしましょうか

 

:あー最初に屋上になにあるか確認しとけばよかったですね

 

青田:ですねー ずぶ濡れで寒いからあまり確認しなかった

 

GM,買い物ポイント8残ってる分使い切るとして、どのくらいの量になります?

 

――えっと、何がどれくらいほしいかにもよるかな~。何を持っていきます?

 

:なるべくおおきなビニール袋と、そこに入るだけのふた付きプラスチック容器と、袋の口を閉じるテープやビニールひもを持っていきたいです

 

――わかりました。ビニール袋×10、テープ×5、ビニール紐を100mで、二人とも買い物ポイントをマイナス3ですね。

 

:かっぱらって買い物ポイント、8→5に

 

青田:買い物ポイント10→7に。製作17でやりますか

 

(青田、製作5+補正12でロール)

 

青田:おっっっっTRPGで初めて見る数値かもしれないですよGM

 

――まさか?

 

:まさか

 

青田:ふふ

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:クリティカルーー!!!!!!! では私も行きます!

 

(原も製作5+補正12でロール)

 

:これは

 f:id:nnirukire817e:20180326180015j:plain

 

――ファンブルwwwwwwww*17

 

青田:私がせっかく作ったのに壊さないでwwwwwww

 

:あの、クリティカルボーナスとファンブルデメリット相殺してノーマル成功でここはひとつ……

 

青田:ありだと思います

 

――これは両者もういちどロールですね

 

青田:おっけーです

 

(二人、製作5+補正12でロール)

 

青田:32で失敗ですわ

 

――盛 り 上 が っ て ま い り ま し た

 

青田:ぶっつけ本番作業じゃないですか!やだ〜!

 

:ええとじゃあ、青田さんは完璧でこれ以上ないイカダを作った!……と思いきや原がうっかりつまずき転倒、再度作りなおすもふたり揃って失敗。青田さんから原への好感度、ここにきてメキメキ下がってる気がする

 

青田:「…………………原さん………………………………」

 

:「ご………………ごめん………」

 

青田:屋上…………最後まで成功しなかったら、と青田がぽつりと呟きます

 

 

(一同、屋上へ)*18

 

 

:サーフボードに寝ころぶだけならいくらか持つかな、と原は屋上の設備を眺めながら言いました。というわけで目星したいです!

 

――はい。何に対してしましょう

 

:救援が来るなら、ここにとどまってなきゃいけないんですよね。だったら、もし運よくイカダができても波に流されないよう、錨代わりのものが必要です。そこで、ワイヤーとサーフボードを繋ぐことができ、かつ丈夫そうな柱や類するものがないか目星で見つけたいです!

 

(原、目星25でロール)(同時に水面上昇、7階が半分水没

 

:31 普通の失敗より大幅に外したかった

 

青田:あとさわりなかったら外の様子について知りたいです まだ暴風雨?

 

――雨はまだ降ってますがややマシにはなってきましたね。風も生ぬるくまだ吹いていますが、吹き飛ばされるほどではありません。台風の最初の方みたいなかんじ(伝わるかな?)

 

:これから荒れそうだな。というかんじですか?

 

――そういう感じではないんですが、いかんせん水かさが増しすぎて世紀末状態なので、めちゃくちゃ湿度が高いんですね。生ぬるくっていうのはそういう雰囲気です

 

青田:では私も原さんと同じ理由で目星ふっても?

 

――いいですよ

 

(青田、目星45でロール)

 

青田:34、成功。基本目星は成功率の高い葵ちゃん

 

――ではあなたはあたりを見回しますね

 

青田:はい

 

――あたりには、二人が乗ってきたハンドルのとれたメーヴェ2台、二人が最初に見た建物内の案内マップがあります。案内マップは額縁に入っていて、壁に固定されていますね。以上です

 

青田メーヴェ、もしや割と軽いのでは?浮水しますかね

 

――ナウシカでは浮いてたのでおそらく浮きますね

 

:もしかしてイカダ不要……?

 

青田:でも破損してますし、本来は飛ぶものなので人が乗って浮くのは難しかったかも

 

――そうですね。抜群に浮くというかんじではないです。

 

:じゃあ、持って来たビニール袋セットをメーヴェの周囲に取り付けて浮力の足しに、サーフボードは万が一のためにひとり一枚持ち込みたいです!

 

青田:なるほど それはいいかも

 

――お、もうイカダの製作ロールはしないかんじ?

 

青田メーヴェで簡易イカダ。

 

メーヴェを浮力の高い桶代わりにイカダを作る(ビニールセットを添えて)、という方向に変えます。ビニール取り付け、ロールはやはり制作ですか……GM……

 

――ですね。ところでそれは、二人がそれぞれ自分のメーヴェに取り付けるってことでいい?

 

:あ、待ってその聞き方は もしやそれぞれ別ロール扱いです?

 

――ですね。片方成功しても、作れるのはひとつだけってことです。つまり二人が成功しなきゃいかん。

 

青田:製作17を

 

:2連続

 

青田:キッツ

 

:……水上ではぐれないように、ふたつのメーヴェをあわせてひとつにして作りましょう!

 

青田:無問題です!

 

――じゃあ二つをくくりつける感じですねたぶん。それなら片方製作成功でおっけーです

 

(原、製作5+補正12でロール)

 

:神よ……

 

青田ファンブルですか!?

 

:12で成功です……!

 

青田:よかった~~~~~! これで安心して外せます(まっさきにファンブルを疑ってしまった)

 

(青田、製作5+補正12でロール)

 

青田:53失敗以下略

 

――片方成功したので製作できたとみなします。おめでとうございます。ではあなたたちは簡易イカダを作ることに成功しました

 

青田:ばんざい!

 

――おっと、ここで状況整理です

 

青田:はい

 

:はい

 

――原さんが救援を呼んだことによって、ただいま救援用無人ボートがあなた達のもとに向かっています。しかし救援用無人ボートが来るのは、十階が浸水する頃。今水は七階を半分満たしています。つまり時間が余っているんですね

 

――最後のお遊びです。余った時間を楽しく消費しましょう!

*1:青田さんはこう言っていますが割と色々置いてます。聞かれなかったので答えませんでしたが、このフロアにはパスタ、ハンバーグ、しゃぶしゃぶ、和食、回転寿司などの店舗が入っており、その料理に必要そうな調理器具や皿などは結構置いてました。

*2:またお前はそういうことを!!!!! わくわく

*3:性癖で中の人がバレてしまうでこんなん!!! 楽しい

*4:お ま え も か

*5:STR対抗。ある物体に働きかけようと思った場合、自分の筋力と対象物の筋力によってロールの判定パーセンテージが変化する。公式ルルブに抵抗表が載っているのでそれを参照する。

*6:いけねえよ

*7:技能:製作のこと。シナリオごとにPLがスキルを振っておくべき「推奨技能」というものが存在する。今回は事前に製作を推奨技能として伝えておいたにもかかわらず、とんでもない以心伝心を発揮してPLがだれも製作にスキルを振らないという結果になった。なんでやねん。

*8:階層を移動すると一度振ったロールでももう一度チャレンジすることができます

*9:他の卓は知りませんが、私がGMの卓では基本、こういう交渉はガンガン受け付けます。GMを口説けるくらい説得力ある理論を展開してほしいです。楽しいので。

*10:元カノの影がちらつく男ってよくないですか? これは私の性癖の話ですが。

*11:甘すぎる。二人を生かしたい想いが出すぎ。こころなし、PLからはバドエンが遠ざかって名残惜しそうな気配も読み取れる

*12:なにそれ!!!!!!! と大声を出しました

*13:まま、なんでこの人たちGMが予期しないところでドラマを繰り広げるん?

*14:これは裏事情なんですが。普通ダンジョンって近い方から攻めていくじゃないですか!! 屋上からスタートするから絶対映画館って最初に行くと思ってたんですよ!! だからめぼしいものはあまりない感じだったのです GM泣かせでウケる

*15:そういえばスポーツ用品店に浮き輪あったんですよね。

*16:これは映画館によくあるからですね。映画館にあるものって結構あるよ、という示唆のひとつでこういう表現をしています。

*17:前回も言いましたが、これは判定の仕方が間違ってますね。でももういいやハウスルールってことにしよう。95はファンブル、いいね?

*18:実は映画館、子供用の補助シートやブランケットなどもありました。どう用いるかは不明ですが一応。