TRPGをした話2

TRPG前回までのあらすじ

突然のゲリラ豪雨に襲われたプレイヤー、原大和と青田葵が高層ショッピングモールの屋上に不時着したよ。二人が乗ってきた乗り物メーヴェはハンドルがぶっ壊れて乗れないんだ。二人はずぶ濡れのなか(あかん……このままやとロケットの搭乗口に行かれへん……)と思ってるはずだよ。アッチョンブリケ

 

 

前回書き忘れたので、ホビーマウンテンについて


数少ない未水没建造物のひとつ。山の中腹という立地と10階建てなのが功を奏して、浸水は現時点では3階までしか起きていない。去年の夏までは営業していたが、顧客層であった中流家庭が移住を始めると営業がストップ。今でも店内は夏仕様のまま放置されている。

10階 屋上
9階 映画館
8階 レストラン
7階 家具屋
6階 電気屋
5階 スポーツ・レジャー
4階 本屋・CDショップ・文房具
3,2,1階 浸水

 

 その他備考

水は有害であり、もし水にがっつり触れた場合は1/1D4のダメージ。
プレイヤーがフロア移動→新しいフロアで行動を起こすと、水面が1/2階分上昇する。たとえば9F→8Fに移動して8Fでアクションを行った場合、水面上昇。アクションを行わず移動のみの場合はノーカン。

水面が上昇しきったときにゲームクリアの糸口が掴めてなかったらプレイヤーは死ぬ。

 

セッション中の会話は発言者の名前を色わけしてあります。

 

 注釈が入ってるところは用語の説明か私の一言コメントです。

 

 

※ ※ ※

 

――屋上。着地の衝撃で気絶していたあなたたちが目を覚まします。 

 

青田:ここはどこだろう? 私はメーヴェに乗ってエリア86を目指していたはず。 私がいる場所はどこかの建物の屋上のように見える。見渡すと、ホビーマウンテン、と書かれた看板が目に入った。 ホビーマウンテンといえば、地球に最後に残った高層ショップモールのはず。私はエリア86に辿り着けなかったのか…。さらに周りを見渡すと、離れた場所に人が一人倒れて、いま目を覚ましたところだった。「大丈夫ですか?」

 

:「あ、ああ、すみません。貴女も、お怪我は?」なるべく人当りが良さそうに見えるよう、意識して柔らかい声を出しました。

 

青田:「(顔が良い……)特に怪我はありません。お互い無事でよかった。メーヴェで出発する前に、あなたの顔をちらっと見かけた気がします。私たち、エリア86に着けなかったのね。自分のお名前は分かりますか?わたしは青田葵と申します」

 

:「ぼくは原大和といいます。観光ガイドをしたり、ツアーを企画したり……まあ、そういうことを仕事にしています」そう言って、青田さんのことを少し観察します。@GM外見からわかる青田さんの情報はどんな感じですか?

 

――青田さんははきはきと喋り、あなたには芯のしっかりした女性に映ります。かなり小柄です。ハイヒールを履いているので、あなたにはこの状況ではやや不安な装備に見えるかもしれません)

 

:「いや、しかし困りましたね。この分じゃあメーヴェを直して飛ぶのも無理そうだ」そう言って、自分たちが不時着したビルを眺めて、「この濡れた服もまずい。ひとまず、装備を調えませんか」と提案します

 

青田:「なるほど。それはいいですね」と青田は賛同します。「マップを見たところ、色々な店がありますね。装備を整えつつ、脱出の手がかりを探しましょう」……ちなみに、とりあえず屋上でアイディア振ってみます?

 

:あ、そうですね!「じゃあ……」考えながら、原はスポーツ用品店が入っている階の表示に目を止めます。原は元ライフセーバーで、マリンスポーツにも詳しいです。スポーツの階に何かあるか、アイディア振ってもいいですか?

 

――どうぞ。原さんはアイディア55ですね。

 

(原のアイディアロール)

 

:74失敗/(^o^)\

 

青田:wwwwww

 

:元ライフセーバーなのに……?

 

青田:原さんが困っているようなので、とりあえず私は館内マップを見て、「スポーツ・レジャーのコーナーにトレーニングウェアなどの衣服の替えがあるのではないか?」と提案しますw 「館内探索はそれからにしましょう。なんとかメーヴェを修理するか、メーヴェの代わり、または船の代わりになるものが見つかるといいのですが」と美女の青田は不安げに顔を曇らせます。

 

:(きれいな子だなー……ああ、アイツも昔はこんな風だったんだよな……)*1

 

:ち、知識振りたいですGM! スポーツコーナーにあるブランド名見て、一番いいやつを選べるかどうかで!

 

――了解。原さんの知識は90ですね。バカ高え

 

(原の知識ロール)

 

青田:これは行けるでしょう!

 

:……47! 成功!

 

――では知識ロールに成功した原さん、あなたは店舗の中から特に水を弾く素材のウェアを見つけることができるでしょう。やったね!

 

青田:原さん、APP16の不安げな美女に希望をもたらすの巻

 

:「ああ、この中なら、このメーカーのものを使うことにしましょう。耐水性も高いし、なにより温かくて丈夫です」とフロアマップを指差してにこっと微笑みます。一応年上で体育会系育ち、かつ美女相手なのでこれでもかと愛想の大盤振る舞いです。*2

 

青田:愛想の良い原さんの態度に青田も緊張を和ませます。「ではとりあえず、5階まで移動しましょう。ここは冷えますし」

 

 

(一同、5階に移動

 

 

――あなたたちが5階まで来たときに下から轟音がするので確認すると、どうやら三階まで完全に沈んでいるらしいことがわかりました。加えて目に見える速度で水が増えていくので、だいたいの浸水速度も理解できたでしょう

 

青田:「先ほどのやりとりの間に、3Fはすっかり沈没してしまったようですね。この階ももう次に来られるか分かりません。慎重に探索しましょう」と青田はあたりを見渡します。

 

:「急いだほうがよさそうだ」とつぶやいて、大和はさきほど確認したブランドのエリアに向かいます。

 

(二人とも濡れた服からウェアに着替える)

 

青田:青田はスポーツ関連の知識はあんまりないので、東大生なら賢くて目敏いやろという理由で目星45で振っても?役立ちそうなものが他にあるか

 

(青田の目星ロール)(この時点で水面上昇が起こり4階の半分が水没

 

青田:4成功! ktkr!!

 

:クリティカル?*3

 

 ――開始即クリとかいうGM泣かせwww じゃあ判定考えるのでちょっと待ってください

 

:じゃあ、同時に原はラフティング用の船とか、水に直接触れずにすむアイテムが売ってるかロールしてもいいですか?

 

――どうぞ、アイディア55で

 

(原のアイディアロール)

 

:85、失敗。まああの……なんてゆーか……ね?

 

――いいよいいよ! 積極的に失敗してこ!(ひと安心)

 

 ――さて、青田さんのクリ判定です。……青田があたりを観察すると、そこには様々なレジャー用品があることがわかった。ウェアだけでなく、登山用リュック、キャンプ用テント、折りたたみテーブルなど。また、スポーツ用品店には各種ボールやバット、シューズなどのメーカー物がたくさんおいてある。しかしよく探してみると、マリンスポーツのグッズもたくさんある中、カヌーやバナナボートなどの脱出に使えそうなものだけがない。どうやら自分たちよりも以前に立ち入ったものが持っていったらしい。……こんな感じかな。マリンスポーツのコーナーに残ってるのは浮き輪とかサーフボードとか。*4

 

 @GMシュノーケリングとかの全身タイツみたいな水着でも、外の水はアウト?

 

 ――短い時間は行けるだろうけど、エリア86までは遠いのでダメですね

 

:あー、遠いならそもそも体力も続かないかあ。了解!

 

青田:ところでGM、お買い物ポイントの使いどころはこのへん?

 

 ――あっ、そうだその説明してなかったね! プレイヤーは自分の欲しいものを手に入れるとき「お買い物ポイント」を消費します。ポイントは手に入れるもののデカさ(GMの主観です)によって決まります。……さっき手に入れたウェアもポイント消費するね

 

 :一番いいの選んじゃったから……

 

青田:いくらです?

 

 ――マイナス2かな。

 

:了解、原は残り10pです

 

青田:青田、残り11pです。ところで、目星と知識で振ってこれということは「この階にはもうあまり目ぼしいものはない…?」(周りを見渡しながら)

 

@GM,これは多分知識でいけると思うんです。ほら、元ライフセーバーだからきっと溺れた人を救助する時に浮力がどうとかそういう知識が。なのでサーフボードに知識振ってもいいですか。(こいつイカダにできるんじゃね……?)っていう方向で!

 

――いいですよ!

 

(原が知識90でロール)

 

:74よっしゃ成功! では……原はサーフボードをじっくり眺めていると、あることを思い出した。「青田さん、これ、持っていきましょう。他のところでなにか、浮力の高い桶とかそういうのがあれば、イカダにできるかもしれません。幸い、ぼくも青田さんも小柄ですし、そんなに大きいものじゃなくてもいいと思うんです」ちょうど、原の持ち物の中にはワイヤーがあります。ペンチさえあれば、問題なくイカダを作ることができそうです

 

青田:「なるほど。浮力の高いものとなると…」

 

:(浮力の高い桶……?)←自分で言ってて意味がわからなくなっている

 

青田:「うーん。浮力のありそうなものがありそうと言えば、ホビーマウンテンの中では私は家具屋さんしか思いつきません。ただ、ペンチが必要なら先に4Fへ向かうべきかもしれません。半分浸水してしまっていますから、後で戻るのは難しいでしょう。」と青田は提案します。

 

:あ、そっか文房具は下か! うーん。電気屋か家具屋にペンチがあるか、それぞれ幸運でロールしてもいいですか?タイミングはそれぞれの階に行った時でいいので

 

――いいですよ

 

:じゃあダメージ覚悟で確実にペンチを取りに行くか、ダイスの女神さまにお任せするか……

 

(数分の思案タイム)

 

:じゃあ、イカダ案思いついたのは原ですし、原が文房具階に取りに行きます! ダメージロールはどのくらいですか?*5

 

――CON×5の値でロールして、1/1D4ですね

 

:応急手当の準備お願いします(真顔)*6

 

青田:手当40ですが頑張りますw

 

:青田さんに、「じゃあ、急いで取ってきます。君はここに残って、他に何か使えそうなものがないか探していてくれませんか」と原は頼みます。体育会系育ちの原、ただでさえ彼女と別れたばかりなので、年下の女性に危ないことをさせたくはありません。今の彼は、女性に対してとても慎重なのです。あらゆる面で。*7

 

青田:「(トゥンク……)わ、わかりました。くれぐれも気をつけて行ってきてください。これでも医学生ですから、何かあっても必ず助けます。」青田は少し頰を赤らめ、申し訳なさそうに頭を下げます。

 

@GM,幸運振ってこの階にスポーツ用の医療品置いてあるかロールしてもいいですか?で、もしあったら青田さんの応急手当に補正ほしいです

 

――いいですよ。ただし青田さんの幸運ロールです

 

青田:唸れ私の幸運

 

(青田が幸運65でロール)

 

青田:39成功!

 

――じゃあ補正ですね。ロール成功したときの回復量がアップします。通常1D3のところ1D5!

 

:では私はダメージロールをば

 

(原が4階に潜ってペンチを探しに行く)(原のCON×5=45ロール)(同時に水面上昇が起こり、4階が完全に水没

 

:96の致命的失敗(´^p^`)

 

――ファンブルなのでダメージロールが1D5+1に変化しますね*8

 

:これ自動気絶*9

 

青田:よさげなものwww

 

:良さげなものwww

 

青田:うーん、本屋・文房具屋で良さげなもの…? 方位磁石とか?

 

:雑誌「かがくの○から」を発見した!付録の方位磁石を手に入れた! これはきっとあとでナビゲーションに補正が入りますなあ!

 

――う~~~~~~んわかりました! 補正で二人ともナビ+10%です

 

青田:やった~~!! これは大きい!

 

青田:では私が応急処置用品を見つけ、原さんは4→5階へ疲弊して戻ってきたということかな

 

――そうですね。あと、階移動が行われたので青田さんが応急手当を開始した時点で水面上昇が起こります。みなさんのいる位置は5階のスポーツ用品店なので、このままでは4階の水が上がってきて水に接触してしまいますね。

 

:じ、じゃあそのままひとまずワンフロア上がります! 6階へ!

 

青田:原さん疲弊してるのにごめん

 

:原は自身の想定よりもずっと浸水速度が速いことに気がつき、元の階に戻るとサーフボードふたつを担いで青田に声をかけました。「ひとまず上に行こう。水がすぐそこまで来てる」

 

青田:青田も荷物を抱えて立ち上がります。「分かりました。原さんの手当ては上の階、電気屋のフロアで…!」

 

――ではサーフボード・方位磁石・ペンチの分の買い物ポイントを消費します。マイナス2

 

:私が払います。残り10→8です

 

――それから青田さん、応急処置用品の分でマイナス1

 

青田:残り11→10です

 

 

(一同、6階の電気屋フロアに移動)

*1:これは破局した元婚約者を踏まえての発言。まだガッツリ傷心してますね。

*2:APP15な上に紳士的な原。めっちゃ推せる……と思ってました。

*3:クリティカル。大成功のこと。正式には出目が1~5をクリティカル、所持パーセンテージの2割以下をスペシャルと呼ぶが、スペシャルを採用している卓は少ない。この卓ではスペシャルとクリティカルを一緒くたにカウントしたガバガバ判定になっている。今回は目星45の2割なので、9以下が出るとクリ扱いになる。

*4:実は今回のシナリオの正解のひとつが「5階にあるカヌーを使って脱出する」だったんですが、PLからカヌーの存在を聞かれるまでは隠しておく予定でした。しかし驚異の目星クリティカルにより、本来ならばGMはカヌーの存在を伝えなければいけません。でもそれだとシナリオここで終わっちゃうので、急遽予定を変更してカヌーを抹消したのでした。

*5:アイディアロールに失敗するのを恐れての判断ですね。ずっとアイディアに失敗してるから……

*6:原さんのCONは9。5倍しても45しかありません。成功する確率が半分以下なのでかなり厳しいですね。

*7:ここめっちゃ好きです! 原の人柄をPLが非常に丁寧に伝えてくるシーンです。GMでありながら「最高や……」とコメントしてしまいました

*8:ファンブル。致命的失敗。96以上がこれにあたります。中でも100が出ると、100ファンと呼ばれ、マジでヤバイくらいの失敗になります。道で躓いて転んだとすると、成功なら無傷、失敗ならすり傷、ファンブルなら捻挫、100ファンなら骨折、くらいですね。

*9:一度にHPが半減するようなダメージを負うとPLはショックのあまり気絶してしまう。この場合、原のHPは10なので1D5で5が出ると気絶してしまうしかねないぞ……

 

(原の1D5+1ロール)

 

:やった! 2だけ減少です! HPが10→8

 

――では次は望むものを手に入れられたかどうかの幸運ロールですね

 

(原が幸運60でロール)

 

:6、成功! クリティカルです!

 

青田:全GMが泣いた

 

――クリボーナスでなにかひとつあるよ! ペンチともうひとつ良さげなものをゲットできたようです!(ヤケクソ)((お前らそんなにクリ出したらゲームが5秒で終わってまうやろが加減せんかい!!!!! と思ってました